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バレンタイン

中学、高校と一緒だった女の子がいたのよ。
贔屓目なしで見てもめっちゃめちゃ可愛かったんだが、
俺は家が近いのもあって、女としてはそんなに意識してなかった。
高校の合格発表とかも一緒に見に行ったんだけどな。
高2のバレンタインが近づいてきたある日。

その子から「どうせもらえないんじゃないのぉ?あげようか??」って言われたのな。

でも俺はカッコつけだか、テレだかわからんが
「いらねーよ。なんでお前から貰わなきゃいけねーんだよ」とか答えてた。

そしてバレンタイン当日。

部活(当時バスケ部)終って汗かいてたから、
頭から水被って部活の仲間とさみぃさみぃって騒いでた。
冬だから寒いのは当たり前なんだけどなw
そしたら俺を呼ぶ彼女の声。

もちろん俺はその日がバレンタインだってことは気づいてたんだが、彼女とバレンタインってものは対極に位置してたから全くそんなときめきとかは感じなかった。まだその時はな。

「おぉ!部活ちょうど終ったから一緒に帰るか?」と言って近づくと
彼女が「ほらよ」と俺にチョコをくれる。

「え?マジでくれんの?ま、義理でも一応貰っといてやるよ。あんがとな。」

その後の彼女の言葉は一生忘れない。

「義理じゃ…ないもん」

今まで見たこともないうつむいてる彼女の真っ赤な顔。
体育館の外だったから二人とも寒かったはずなんだが、記憶に残ってるのは二人とも火照った顔の熱さだけ。

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